ちなみに希釈した液体を小さな砂糖の玉にしみこませたものがラクトースのレメディーである。高度に希釈したホメオパシーのレメディーは、もちろん含まれる原成分が1分子もないほど少量だが、より多く希釈・震盪したものの方が効果が高く、人間の精神面などより中心的な部分に作用するとされる。これは、希釈液が希釈・震盪によって、原液の治癒力と調和し、それで希釈液自体も治癒力を持つようになるためだと言われているが、科学的な根拠はない。
また、コーヒーはレメディーの作用を消すおそれがあるため、レメディーをとる期間はなるべく飲まないのが望ましい。乳児には、レメディーを水に入れて溶かして飲ませるなどの方法がお勧めである。
同時期間に数種類のレメディーをとると、それぞれの効力がぶつかり合って悪影響を及ぼすおそれがあるため、ホメオパシーでは原則として同時期に一種類のレメディーのみ服用する。高い希釈度のものは特にそれを原則とするが、低い希釈度のもので作用も緩やかで、肉体的に効果を求める場合は一時期に2~3種類とることもある。
レメディーは科学的な薬とは違うので、レメディーそのものが症状を治すのではなく、患者がもつ潜在的な自然治癒力や生命力を引き出し、体のバランスを整える働きがあるから、このホメオパシーの場合は自分の力で治すんだという意識が大切である。また、ホメオパシーのレメディーーは、化学の力で治すのではないから、基本的に、副作用がなく、どんな人でも摂取することができる。
基本的にホメオパシーでは、治癒している間の初期に症状の一過性の悪化がみられることもしばしばあるが、これはレメディーの副作用ではない。もともと歪んでいたバランスを整えようとするのだから、一時症状がみられることもある。この症状の悪化の長さや程度、内容過程は人によってさまざまである。悪化することもなく治る患者もいる。ただ、悪化が見られたとしてもそれはホメオパシーのレメディーの副作用ではないということだ。
レメディーとは、鉱物、植物、動物、病原体などのこの世に存在するあらゆる物質をすり潰し、希釈、ふるい動かして作られたものである。ホメオパシーのレメディーは、それぞれの人が備えもつ自然治癒力を働かせる役目をもつということだ。ホメオパシーのレメディーにはその症状がでる原因となる物質が含まれているが、実際には分子が存在しないぐらいまで極めて大きな数値にまで薄められている。
いくつかあるホメオパシーのレメディーの形状のなかで、最も一般的なのがラクトースという小さな砂糖粒である。
サミュエル・ハーネマンは、マラリアの治療に使われる「キネの木」を健康な人に与えると、マラリア患者と非常に似た症状が現れることを発見し、そしてこの「同種療法」に気がつき、ホメオパシーの確立することとなった。この「同種療法」において大切なのはあくまでも「少量」だということである。ホメオパシーは当時の医学界で大反響を引き起こし、それには評価や反発などいろいろとあったのだが、やはり非常に効果的な治療法であったから、ヨーロッパやアメリカなどで多くの医師がホメオパシーに転向したこともあった。